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電験三種│各種電動機(kW級)の長所と短所

機械
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電験三種 機械でおなじみ四機への馴染み

電験三種「機械」を学習し始めると最初に学ぶ四機。
直流機、誘導機、同期機、変圧器。

この中でもkW級の電動機に着目し、実際に生活の中でどのように使われているのか、その長所と短所は何かなど、実生活に即して学習内容を深めるためにまとめてみた。

各種電動機の特徴一覧

誘導電動機

名称長所短所備考
かご型誘導電動機・丈夫→メンテナンスが楽
・商用電源(交流)で運転
・無負荷運転が可能
・回転速度がほぼ一定
→ 負荷の変動にも安定度高い
・価格が安い
・品揃え豊富
・力率が悪い
→磁気回路がエアギャップを通過するので、励磁電流が多く生じる。定格時に力率80%程度。
→コンデンサの設置で補償可能。
・突入電流が流れる
→概ね定格の6倍の電流が10秒間ほど。
→インバーター駆動によりゼロにできる。
・速度制御ができない
→インバーターで制御可能に。
現代は、ベクトル制御インバーター+かご型誘導電動機が万能で最強。
速度制御も自由自在で省エネにもなる
巻線型誘導電動機・始動特性や回転数を改善できる
→二次回路の外部抵抗で
・ブラシとスリップリングが必要
→メンテナンスが大変
インバーターの出現により、前近代的遺物となりつつある

同期電動機

名称長所短所備考
同期電動機・同期回転で回る
→長所でもあり短所でもある
・力率を調整できる
・負荷変動でも回転数が安定
・直流電源が必要
→回転子を電磁石にするため
(永久磁石を用いたPMモーターはこれが改善されている)
・ブラシが必要
→メンテナンス大変
・始動や同期引入に付加装置が必要
・揚水発電所の発電モーターなど
・電動機としての利用は少ない
→電験には出にくい
→「発電機」として出題
・産業用ではないが、近年の扇風機に使われているブラシレスDCモーターは、永久磁石同期電動機+三相インバター

直流電動機

名称長所短所備考
直流直巻電動機・始動トルクが大きい
・回転数を制御できる
・直流電源が必要
→商用電源がそのまま使えない
・ブラシとスリップリングが必要(直流機は必須)
・無負荷運転ができない
→界磁回路と電機子回路が直列→無負荷だと電流≒0、回転数≒∞ → 壊れる(複巻電動機ではこれが改善されている)
昔の電車で使われていた。
直流分巻電動機
直流他励電動機
・細かな制御ができる
(界磁電流大→回転数小、電機子電流大→トルク大)
・上記、直流機の短所
・界磁回路が喪失すると、過回転で爆発的に壊れる
界磁回路と電機子回路が独立
かつては可変速電動機の主役だった

古い過去問には、近代ではあまり使われていない種類の電動機からの出題もあるのだけど、近年の電動機の利用状況を考慮すると、・・・だね。

仕組みや歴史を理解する上で学習するのはいいのだけれど、これからの実社会では ほぼ役に立たない知識になってきそう。

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