仕組み
復水器
・汽力発電所で最も大きな損失は,復水器の冷却水に持ち去られる熱量
(入熱の半分くらい)
・復水器では、海水が通る管での非接触の表面復水器が主流。
cf) 地熱発電の復水器は、冷却水を直接噴射する、直接復水器が主流。
・冬は温度が低くなるので、蒸気の凝縮が多くなり、真空度が高まる。
⇒真空度が高い = 熱効率が上昇
・真空度を保つため、空気排出装置がある
熱効率について
・一般的な汽力発電の熱効率 = 40%
・コンバインドサイクルの熱効率 = 50%
熱効率を高めるには?
タービン入口蒸気は高温高圧,タービン出口は低温低圧であればあるほど熱効率は高くなる
4つの熱効率向上法
- 蒸気の高温・高圧
- 復水器内の真空度
- 排ガス温度を下げる ※下げる過ぎると煙突内部で腐食
- 燃焼温度の上昇 = 燃焼空気量を抑える ※抑え過ぎると一酸化炭素発生
問題演習
過去問演習
※B問題でほぼ毎年出題
語句について
●エンタルピー[kJ]とは
空気が持つ熱量(エネルギー)のこと
単位:kJ
●比エンタルピーとは?
1kgあたりのエンタルピー
単位:kJ/kg
●水の比エンタルピー
1kg の水を 0℃から 100℃まで上昇させるには 419kJ の熱量が必要です。
⇒水の比熱 4.19kJ/kg℃
●蒸発の比エンタルピー(r)
沸騰温度にある水 1kg を蒸気に変えるのに必要な熱量です。水/蒸気混合状態での温度は変化せず、全てのエネルギーは、水を蒸気に変えるのに使用されます。蒸発熱や気化熱と同義語です。
③飽和蒸気の比エンタルピー(h”)
これは、飽和蒸気が保持する全エネルギーで、次式のように、単純に水のエンタルピーと蒸発のエンタルピーの和で表せます。
● ワット[W]とジュール[J] 基本変換
1[W] = 1[J/s] だから、1[kW] = 1[kJ/s] 。よって 1[kW] = 3600[kJ/h]
- 1[kW] = 3600[kJ/h]
- 指数処理
- 発電端熱効率ηP = 出力熱量 / 入力熱量[←燃料から求める]
- 発電端熱効率ηP = ボイラ効率ηB × タービン室効率 ηT × 発電機効率ηG
●所内率・・・発電機出力のうち何%を発電所自体で消費するかを表したもの
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